焼き鳥の歴史
《焼き鳥の歴史》
鶏の祖先は元々は野鳥で、新石器時代末期に日本に家畜として鶏が伝来したと言われてます。
平安時代になると鶏は食用禁止となり、主に野鳥が食されていたようです。
室町時代になると「鳥の串焼き」がつくられていたが、これも雉などの野鳥だったようです。
江戸時代の中期になると鶏を串に刺した調理法が記されており、現在の焼き鳥の原形が出来たものと思われます。
明治時代にはやきとり屋台も登場し、鶏の端肉や内臓、豚牛の内蔵の串焼きを扱う店も増えてきました。
昭和初期はまだ鶏は高価な食材であったため、高級やきとり店が登場してきます。
大衆食となったのは、昭和30年代後半にアメリカからブロイラーが導入され一気に普及し、大衆焼鳥店が増加したようです。
ブロイラーとは、鶏の品種の名称ではなく、短期間で肥育できるよう品種改良された若鳥の呼称のこと。
平成に入ると、食の安全や高い品質を求め一時期は流通量が少なかった地鶏が脚光をあびるようになる。
《地鶏の規定》
地鶏と名乗るためには日本農林規格(JAS規格)の定めた条件をすべて満たしていなければならない。
① 在来種の値を50%以上ひいている
② 80日間以上飼育する
③ 28日齢以降は平飼い
④ 28日齢以降は1㎡あたり10羽以下で飼育する
この条件を満たしていれば地鶏と名乗ることができ、特にJAS認定を受ける必要はない。
《木炭の規格》
焼き鳥と言へば欠かせないのが木炭である。
もちろん炭火で焼かなければならないわけではないが、より美味しくなると言われている。
全国燃料協会の定めによると木炭の規格は次のように区分されている。
黒炭・白炭・備長炭・オガ炭(黒)・オガ炭(白)・その他の木炭
中でも最も優れているのが備長炭で、その質感は硬く高温で長時間安定した火力が得られる。
この備長炭は、紀伊国田辺の商人、備中屋長左衛門(備長)が販売したことが名前の由来と言われている。